『皮を剥くと痛くて亀頭を触れない』
『亀頭が敏感で早漏なのをなんとかしたい』
こんな悩みを持っている方は多くおられると思います。このような症状を『亀頭過敏症』といいます。

そして、『亀頭過敏症』の原因の多くを占めるのが『包茎』です。
包皮を剥いて亀頭を触ると痛いという方は包茎に伴う『亀頭過敏症』の可能性が高いと思われます。
普段、亀頭が包皮に覆われているため、刺激に慣れておらず、痛みを感じてしまうという場合が多いです。
亀頭が敏感で早漏という方も、包茎に伴って軽度の『亀頭過敏症』が原因となっている場合があります。
ただ、『亀頭過敏症』はご自身で治すことは難しいことが事実です。

  • そもそもどうして亀頭は過敏になっているのか?
  • 亀頭が敏感な場合、どのような解決方法があるのか?

これらについて説明していきます。 少しでも同じような症状がある方は参考にしていただけばと思います。

亀頭過敏症の原因

そもそもどうして亀頭が刺激に敏感になってしまうのでしょうか?

包茎の方は、亀頭が包皮に覆われているため外からの刺激をほとんど受けず、常に包皮に亀頭が守られている状態です。
その結果、亀頭に受ける刺激がほとんどないため、亀頭部分の神経が過敏になってしまっています。

ちょっと皮を剥こうとして手が当たる、お風呂で水が当たるといった、ほかの皮膚では痛みと感じないような軽い刺激に対しても、神経が過敏なために強い痛みとして感じてしまいます。

亀頭だけでなく、亀頭のすぐ下の粘膜質な包皮部分も、亀頭と同じように普段刺激を受けていないため、触ると痛みがでます。
例えば、上まぶたの裏の部分を触ると痛いと思いますが、同じことが亀頭や亀頭のすぐ下の皮の部分にも起こっているということです。

また仮性包茎であっても、普段からご自身で剥いている時間がある程度ある方の場合には、亀頭の過敏はかなり落ち着いているために痛みまでにはなりません。
しかし、剥けていない時間帯によって亀頭が敏感になり早漏になってしまうこともあります。

亀頭過敏症になったときの対処法

それではこの『亀頭過敏症』の対応方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここからは亀頭過敏症の対処法についてお伝えしていきます。

亀頭の痛みや過敏な状態は、大きく分けて以下の二つの方法で対処することが可能です。

  1. 自力で対処する方法
  2. 治療で解消する方法

それぞれ見ていきましょう。

1.自力で対処する方法

正直に申し上げますと、あまりおすすめは致しません。
というのも、自力で対処する方法は、効果が現れるかどうかは個人差が大きくあり、改善されない場合もあります。
治るまでに時間がかなりかかったりすることが多く、時には10年経っても治らないという方もいらっしゃいます。
また、特に痛みが強い『亀頭過敏症』の場合には、痛みを耐えて治すということにはかなり限界があるでしょう。

自力で亀頭過敏症を解決する手段には、以下のような方法があります。

  • シャワーを亀頭に当てて刺激に慣れさせる方法
  • 剥いた状態で下着を着用し、亀頭に弱い刺激を与える方法

具体的には、シャワーを亀頭にあてて刺激に慣れさせる方法や、ボクサーパンツの中でむいた状態として亀頭部に長い時間弱い刺激を与える方法があります。
ただ、このような方法を行う場合には注意が必要です。

皮が狭い部分がある包茎(俗にカントン包茎と呼ばれます)の方は、長時間亀頭を露出している状態を続けていると、カントン状態となって、包皮が赤く大きく腫れてしまったり、皮が元に戻らなくなってしまう恐れがあります。

皮が戻らなくなったまま、長時間放置していると亀頭が血流障害を起こし、最悪亀頭が壊死してしまうこともあります。
自力で治療する場合には、必ずクリニックなどで診察をうけていただいて、剥きっぱなしにしても問題ない状態なのかを確認していただいてから行う方がよいでしょう。
仮性包茎だとご自身が思っていても、案外包皮が狭くカントン状態だったという方もおられます。
もし剥きっぱなしにして腫れてしまい、皮がどうしても戻らなくなってしまった場合にはすぐに泌尿器科やクリニックを受診してください。
夜間であれば救急外来を受診されることをおすすめします。

2.治療で解消する方法

治療で解消する方法では、基本的には包茎治療を行います。
自力で包茎を治すために、サプリの服用や包茎矯正器具の使用をされる方もいらっしゃいますが、これらの方法には危険を伴う場合が多く、また医学的根拠がないものがほとんどですので、おすすめはできません。
包茎を治す場合には基本的には手術をおすすめしています。
特に18歳以上の大人は包茎手術以外に医学的にも有効な方法はありません。

包茎治療を行うことで、露茎(亀頭が常にでている状態)にすることができます。
その結果、亀頭部が常に刺激を受ける状態になるため 『亀頭過敏症』の改善が期待できるのです。

包茎ではないけれども、亀頭が敏感で早漏でお困りという場合には、包皮小帯を切除する手術や亀頭の感度を抑える治療が有効な場合も多いです。

亀頭過敏症のお悩みはABCクリニックへ

いかがだったでしょうか?
『なんで亀頭が痛いの?』『亀頭が敏感で早漏なのはどうして?』といったお悩みの解決の糸口になっていれば嬉しく思います。
デリケートな問題ですので、なかなか友人にもご相談できないことも多いかと思います。
同じようなご症状がある方は、一度当院にご相談ください。
適切な対処方法をご提案させていただきます。

当記事の執筆者
院長写真
村上 知彦
日本泌尿器科学会認定 専門医
日本泌尿器科学会認定 指導医

平成19年3月 長崎大学医学部医学科 卒業
令和2年2月 ABCクリニック美容外科 博多村上院 開設

平成19年3月 長崎大学医学部医学科 卒業
令和2年2月 ABCクリニック美容外科 博多村上院 開設